非破壊検査とは、物を壊さずにその内部のキズや表面のキズあるいは劣化状況を調べることをいいます。構造物の内部の傷の有無や状態を調べる必要があるときに用いられます。建造物の非破壊検査には赤外線検査が使われるのが一般的になっています。対象としては、原子力発電所からビル・鉄道および橋などの社会インフラがすべて含まれます。
赤外線を照射することによって外壁の定期検査などに用いられています。高性能赤外線カメラを使用することによって非破壊検査の精度は非常に信用できるレベルにまで上がっています。従来人の手で行われていた打刻による方法に比べて確実に内部の傷や劣化状況を把握できるようになったのです。赤外線サーモグラフィという技術を使って社会インフラの状況を知ることで緊急に交換が必要な部品や劣化が進んでいる部分の補修が可能になるのです。
航空機の発着による滑走路面の非破壊検査やコンクリート構造物の剥落検査で認知されている高い技術が応用されることによって活躍する分野はますます広がっていきます。外から見えない位置にあるキズを見つけ出すことに意義があります。これからも応用の分野が広がっていくことが期待されるとともに社会インフラは、見直しの時期に来ていることを認識すべきです。高度成長期に建造された建物は40年以上たっています。
内部の構造にキズがでていたり資材の劣化が進んでいる可能性が高いのです。赤外線を用いた非破壊検査の重要性がますます増してきています。