ICソケットをはんだ付けしてみる
2021年11月18日

代表的非破壊検査である赤外線サーモグラフィ

非破壊検査とは、検査対象となる物を破壊することなく表面状態や構造、劣化状態などを評価する検査方法です。例えば製品検査などの場合、検査することによって製品にダメージを与えたり壊してしまったりすることがない検査方法なので、市場に出す製品と別の試験用製品を作る必要がなく、検査に合格した製品をそのまま市場に出すことが出来ます。赤外線サーモグラフィは非破壊検査の一種であり、部品・材料などの被測定対象の持っている温度差から内部欠陥や構造などを可視化する方法です。複雑な形状の部品では非接触の手法でありながら簡単に二次元画像で測定できる点も有用で、建築物の壁の剥離などに応用されています。

赤外線は、可視光線と言われる目に見える光よりも波長が長く目には見えませんが、可視光線と同様に空中を直進して物質に対しては透過や反射があります。この赤外線は温度を持つすべての物体から自然に放射されていて、物体の温度が高温になると、放射される量も大きくなります。従って放射量を測定できれば温度を測定する事が可能です。これを点で測るだけではなく、面で測定して可視化するのが赤外線サーモグラフィです。

測定対象に温度をかけてこの測定を行うことで不連続な部分、つまり欠陥を検出することが出来ます。測定自体は何かを照射したりするわけではなく、あくまで測定対象から発生する赤外線を測定しているだけなので、典型的な非破壊検査であると言えます。

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