ICソケットをはんだ付けしてみる
2021年11月12日

赤外線で行う非破壊検査

非破壊検査は、対象物を傷つけることなく状態を調べることができる様々な種類の検査のことで、その中には赤外線サーモグラフィという検査方法があります。赤外線サーモグラフィは赤外線カメラ(サーモグラフィ)を用い、機器・設備・建築物など検査したい対象物の表面温度分布の画像を得る非破壊検査手法です。温度の微小な違いから、対象物内部の亀裂や接合部の不具合などを発見することができます。赤外線サーモグラフィは従来、電気・電子、自動車、化学をはじめとした様々な研究開発分野で活用されていました。

人の体温感知などでよく用いられているイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。近年は、電気設備・機械・建築建造物などの安全性や耐久性の診断にも幅広く用いられています。対象物に触れずに検査できるので、ビルなど、通行人の安全を担保するために直接的な検査を実施できない場所で重宝され、建築基準法で建造物の外壁の検査にも採用されています。また、操業中の工場の設備診断や、目の届かない場所を調べる必要のある漏水調査にも効果を発揮します。

赤外線サーモグラフィによる非破壊検査は、近年老朽化への対応が急務とされる高速道路や橋梁などの耐久性検査などに役立つのではと期待されています。これまでは研究分野にとどまりがちだった活用分野が、インフラの維持管理など、社会生活の安心・安全を守るための非破壊検査装置として大きな注目を浴びています。

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